最近よく聞く「現場女子」って大変?建設業界で働く女性の実情や困っていることを紹介

皆さんこんにちは。

岡山県倉敷市でプラント配管工事・設備配管工事・製缶工事を手掛ける長塩工業です。


建設業は、就業者の大多数を男性が占める時代が長く続いてきました。世間でも、「建設業=男性の仕事」というイメージを持つ方が多いでしょう。


しかし近年では、建設業界で働く女性が確実に増えており、「現場女子」や「けんせつ小町」といった愛称で呼ばれています。女性を受け入れるためには、企業の側にもいろいろな環境整備が求められますが、実際のところはどうなのでしょうか?今回は、現場女子が感じる大変なことやよかったこと、そしてどのような人が現場女子に向いているのかをご紹介します。




■現場女子とは?今どのくらいいるの?



「現場女子」とは読んで字の如く、建設現場で働く女性のことです。建設業界で働く女性の中でも、事務職や営業職といった職種は含めず、現場で仕事をする技能者(職人)のみを指します。


厚生労働省の労働力調査によると、建設業界における女性就業者の数は、2020年の時点で約82万人でした。比率としては、建設業界全体の約16.7%に当たります。また、技術者(施工管理)における女性の人数は約3万人で全体の約8.1%、そして技能者(職人)における女性の人数は約6万人で、全体の約2.3%に過ぎません。


つまり、建設業界で働く女性はまだまだ少なく、特に「現場女子」は非常に少ないのが実情です。しかし、ここ最近は技能者として建設会社に就職する女性や、一人親方として活躍する女性が少しずつ増えています。2012年の時点では、女性技能者の数は約5万人・1.8%でしたから、8年間で約1万人増加し、比率も0.5ポイント上昇した計算です。


建設業界は人手不足が深刻化しており、国や企業も女性人材の獲得に力を入れているため、今後も建設業界で働く女性技能者の数は増えていくと考えられます。将来的には、「現場女子」がまったく珍しくない時代が来るかもしれませんし、そうしていかなければならないでしょう。




■あるある!現場女子が困っていること



建設業界は女性が極端に少ない状態が続いてきたため、女性の受け入れ体制が整っておらず、就職した女性が苦労することがしばしばあります。現場女子がどのようなことに困っているのかを見ていきましょう。



・女性用トイレや更衣室が少ない


現場女子にとって最も切実な悩みは、女性用のトイレが少ないことです。流石に会社のオフィスや現場の事務所は男女別ですが、建設現場の仮設トイレや作業場では、男女共用のものしかないケースが珍しくありません。


最近は男女別のトイレを設置する現場も増えていますが、「生理用品などを捨てるための汚物入れがない」「音姫(※)が設置されていない」といった理由により、可能な時はコンビニやビルなどのトイレを借りに行くこともあります。気軽に用を足せないというのは非常に大きな問題です。


また、更衣室が少ないという悩みもあります。男性は屋外でもサッと着替えられるかもしれませんが、女性はそういうわけにはいきません。もし更衣室がなければ、車の中やトイレの中などで着替えざるをえないこともあります。


※擬音装置。用を足す際の音を消すために、水が流れる音を出す機械のこと。



・ヘルメットや作業着のサイズが合わない


ヘルメット、作業着、安全靴、墜落制止用器具(ハーネス)といった装備品は、これまで男性の体格に合わせて作られていました。そのため、女性の体格に合ったサイズのものが入手しづらく、多少大きめのものを着用せざるをえない場合があります。安全性や作業効率に影響するため、決して小さな問題ではありません。


ただ、最近では大手メーカーが女性向け製品の開発に力を入れており、女性の体格に合った装備品を入手しやすくなっています。今後はさらにバリエーションが増え、ちょうどいいサイズや好きなデザインの装備品を手軽に購入できるようになるでしょう。



・女性だからという「気遣い」


女性が腕力や体力の点で不利であることは、男性の職人も理解しています。そのため、女性が現場で重いものを運んだり、高いところに上がったりしようとすると「◯◯さんは無理しなくていいよ」などと声をかけてくれる場合があります。男性としては、あくまでも善意で女性に気を遣っているのでしょう。


しかし、これは女性の側からすると「いらぬ気遣い」でしかありません。もちろん個人差はあるのですが、多くの現場女子は男性と対等な条件で働き、同じだけの仕事をしたいと考えています。「女性だから◯◯はしなくていい」というような特別扱いは望んでいないのです。「本当に無理な時は申告するので、それまでは同じ仕事をする」という程度でいいのではないでしょうか。



・休日が周囲と合わないことが多い


建設業界の勤務スケジュールはカレンダー通りとは限らず、土曜日でも動いている現場はたくさんあります。納期に間に合わせるためには、土曜日も工事を進めなければならないことが多いからです。


そのため、現場女子は周囲と休みが合わないことがしばしばあります。特に、女性の比率が高い事務職は基本的に土日が休みなので、同性の友人と休みを合わせにくいという状況になりがちです。ただ、近年では建設業界でも週休2日制の導入が推進されているため、将来的には土曜日も普通に休めるようになるかもしれません。




■実はメリットも多い!現場女子でよかったこと


現場女子にはいろいろな困り事がある一方、「現場女子でよかった!」と思えることもたくさんあります。もちろん「好きな仕事ができること」が1番の喜びですが、それだけではありません。現場女子の主なメリットを見ていきましょう。



・身なりが比較的自由


建設現場で働く時は、安全のためのヘルメットや作業服などはしっかりと身につける必要がありますが、それ以外の身なり・服装は比較的自由です。髪型や髪の色もほとんど制限されませんし、ネイルも仕事に支障をきたさない範囲であれば認められます。おしゃれを楽しみながら仕事ができるのが大きな魅力といえるでしょう。


また、汗をかくのでメイクがすぐに落ちてしまうというデメリットはあるのですが、見方を変えればメイクに気を使う必要があまりないということです。毎朝時間をかけてメイクをすることに疑問を感じる女性にとっても、建設業界は居心地がいいかもしれません。つまり、身なりを重視する人にとってもそうでない人にとってもメリットがあるのです。



・名前を覚えてもらいやすい


建設業界では女性はまだまだ少数派で、特に現場女子は珍しい存在です。そのため、同僚はもちろん取引先や協力会社の人、現場で一緒になった人などに名前を覚えてもらいやすいというメリットがあります。これはスムーズなコミュニケーションを大いに助けてくれるでしょう。



・育休後の復帰がしやすい


女性が子育てのために育休を取得すると、キャリアにブランクが生まれてしまい、職場復帰できなくなってしまうというケースがしばしばあります。しかし、人手不足が深刻になっている建設業界では、多くの会社が育休後の復帰を歓迎しています。十分な経験とスキルを持つ現場女子であれば、ある程度のブランクを挟んでも復職できるでしょう。


そのためにも重要になるのが資格の取得です。配管技能士やアーク溶接作業者といった資格を取得しておけば、自身のスキルを客観的に証明できるため、育休から復帰する際に大いに役立ちます。


もちろん、以前と違う会社に就職して復職を果たすのもいいでしょう。手に職をつけ安定して働けるようになるのが、現場女子の大きな魅力です。




■現場女子に向いているのはどんな人?



現場女子はとても魅力的な仕事ではありますが、建設業界は今なお男性が多数派である以上、大変なことが多いのも確かです。そのため、「現場女子になりたい!」と思った時は、自分が向いているのかどうかを確認する必要があります。以下のような特徴を備えている人は現場女子の適性があるので、ぜひチャレンジしてみましょう。



・体を動かすのが好きな人


現場女子は、基本的に1日中現場で作業や管理をするので、肉体労働であり体力勝負です。体を動かすのが好きな方やフットワークが軽い方であれば、とても楽しく働けるでしょう。日常的に体を鍛えている方やスポーツをしている方、学生時代に運動部だった方などにもおすすめです。



・逆境に強い人


建設業界は、女性の受け入れにネガティブな姿勢の人がまだまだ多いのが実情です。もちろん長塩工業では男女を対等に扱いますが、現場で一緒になった一人親方や他社の従業員がそうだとは限りません。


昔ながらの職人気質の人は頑固でこだわりが強く、中には「女性と一緒に仕事をしたくない」「女性に指図されたくない」といった態度をとる人もいるでしょう。現場女子として働くためには、このような逆境に負けないだけの強さが必要です。


職人は実力がすべての世界なので、男性に負けないスキルがあると仕事を通じて証明すれば、多くの人は女性でも受け入れてくれます。「性別ではなく仕事を見てくれ」とアピールすることが大切です。




■女性の活躍で現場に新しい風を吹き込みましょう!



現在、建設業界は深刻な人手不足に陥っています。職人の高齢化が進む一方、「きつい仕事」だというイメージによって、若い求職者から避けられてしまっているからです。近年では国や企業も働き方改革を進めており、労働環境は確実に整備されてきていますが、それでも男性の力だけでは十分なマンパワーを確保できません。


そんな建設業界において、現場女子は新たな戦力として大変重宝されている存在です。男性とは違う視点が加わることによる、生産性の向上やコミュニケーションの活発化といったメリットも期待されています。女性の比率が低い建設業界だからこそ、業界の変革や女性の活躍が求められているといってもいいでしょう。


もちろん、企業における女性の受け入れ体制の整備は、まだまだ不十分かもしれません。しかし、国は業界に対して女性でも働きやすい環境の整備を求めており、そのための指針も作成していることから、今後は改善されていく見込みです。興味のある方は現場女子に挑戦し、建設業界に新風を吹き込んでみてはいかがでしょうか。




■長塩工業では、プラント配管・溶接工を募集しております!



長塩工業では現在、プラント配管・溶接工として一緒に働いてくれる仲間を募集しています。弊社は配管一筋でやってきた、確かな技術力がある会社です。技術向上への努力と仕事への取り組み姿勢が評価され、着実に成長してきました。大手企業との取引もあるため、仕事の量が安定しており、いろいろな現場を経験することができます。


入社にあたって経験や学歴、性別は不問!現場ではリフトをこまめに使用するので、実は力仕事を求められる場面はほとんどありません。必要なのはむしろ、配管や溶接といった作業を丁寧に行うスキルです。男女の能力差が生じにくい分野なので、「女性だから……」というネガティブな場面も比較的少ないと思います。


また、仕事ぶりや経験・スキルは男女関係なくしっかりと評価し、給与や賞与などに反映させています。資格取得支援や各種手当といった福利厚生も充実。残業もほとんどないため、ワークライフバランスの取れた生活を送ることができます。快適な労働環境でベテラン職人の指導を受けながら、一流の配管工を目指してみませんか? 興味がある方はお気軽にご応募ください。皆さんと一緒に働ける日を楽しみにしています。



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